蚊屋島神社について
地理
蚊屋島神社は、鳥取県西部を流れる日野川の下流にひらけた箕蚊屋平野の中央部に鎮座し、現在の日吉津村よりも広い地域に及ぶ蚊屋庄29か村の産土神(うぶすながみ)です。蚊屋の「島」というように、わずかな微高地を示す場所に位置しています。日野川は歴史を通じて幾度も氾濫(はんらん)を起こして流路を変えており、蚊屋島神社もその被害に幾度もあっています。
社名と創建
社名は、近世には日吉津大神宮(ひえづだいじんぐう)、伊勢宮(いせぐう)、天照皇太神宮(てんしょうこうだいじんぐう)などと呼ばれ、近世の棟札(むなふだ)には天照皇太神宮と記されています。明治初年に蚊屋島神社と改称され、現在にいたります。
創立年代は不詳ですが、社領証文によって天文14年(1545)以前であると伝えられています。祭神は主神が天照大御神(あまてらすおおみかみ)、高比賣命(たかひめのみこと)の2柱で、伊勢の神と出雲系の神がともに祀(まつ)られています。.
蚊屋島神社の文化財建造物
〇本殿(ほんでん)…明治元年再建、明治33年大規模修理。
〇幣殿及び拝殿(へいでんおよびはいでん)
…天保4年再建、明治33年大規模修理。拝殿の正面と側面の三方をめぐる縁に、擬宝珠(ぎぼし)高欄(こうらん)があり西南隅の親柱の擬宝珠に「天保4年」の銘があります。
本殿、幣殿、拝殿側面
〇神饌所及び渡廊(しんせんじょ および わたろう)…明治33年新築
神饌所及び渡廊
〇神楽殿(かぐらでん)…明治33年新築、昭和51年増築
神楽殿
〇宝庫(仮殿)(ほうこ(おかりでん))…明治33年新築
宝庫(仮殿)
〇豊受社(とようけしゃ)…明治元年再建
〇天神社(てんじんしゃ)…明治元年再建
(左)豊受社、(右)天神社
〇随神門(ずいじんもん)…明治33年再建
随神門