○日吉津村未熟児養育医療実施要綱
平成25年6月21日
要綱第10号
(趣旨)
第1条 この要綱は、母子保健法(昭和40年法律第141号。以下「法」という。)第20条の規定に基づく養育医療の給付の実施について必要な事項を定めるものする。
(対象)
第2条 養育医療給付の対象は、未熟児であって、医師が入院養育を必要と認めた日吉津村内に居住する乳児で、次に掲げる要件を満たす者とする。
(1) 出生時体重2,000g以下のもの
(2) 生活力が特に薄弱であって次に掲げるいずれかの症状を示すもの
ア 一般状態
a 運動不安、痙攣があるもの
b 運動が異常に少ないもの
イ 体温が摂氏34度以下のもの
ウ 呼吸器、循環器系
a 強度のチアノーゼが持続するもの、チアノーゼ発作を繰り返すもの
b 呼吸数が毎分50を超えて増加の傾向にあるか、又は毎分30以下のもの
c 出血傾向の強いもの
エ 消化器系
a 生後24時間以上排便のないもの
b 生後48時間以上嘔吐が持続しているもの
c 血性吐物、血性便のあるもの
オ 黄疸
生後数時間以内に現れるか、異常に強い黄疸のあるもの
(指定養育医療機関の基準)
第3条 指定養育医療機関の具備すべき基準は、次のとおりとする。
(1) 産科又は小児科を標ぼうしていること。
(2) 独立した未熟児用の病室を有すること。
(3) 保育器、酸素吸入装置、その他未熟児養育医療に必要な器具を有すること。
(4) 未熟児養育に習熟した医師及び看護師を適当数有すること。
(診療上の留意事項)
第4条 指定養育医療機関は、未熟児の医療が専門以外にわたるときは、指定養育医療機関医療担当規程(昭和40年厚生省告示第573号)及び保険医療養育機関及び保険医療担当規則(昭和32年厚生省令第15号)に定めるところにより、適切な措置を講ずるものとする。
(移送)
第5条 指定養育医療機関は、移送用保育器及び酸素吸入装置を整備し、医師及び看護師の付き添いのもとに救急用自動車等により移送するよう配慮するものとする。
(養育医療給付の申請)
第6条 養育医療給付の申請は、母子保健法施行規則(昭和40年厚生省令第55号、以下「規則」という。)第9条第1項の規定によるものであるが、その取扱については次によるものとする。
(1) 申請は、未熟児の保護者(法第6条第4項)であること。
(2) 申請書は、養育医療給付申請書(様式第1号)のとおりで、これには、次の書類を添付するものとする。なお、申請については原則医療開始の日から2ヶ月以内とする。
ア 医師の記載した養育医療意見書(様式第2号)
イ 世帯調書(様式第3号)
ウ 生活保護法による保護をうけている場合(単独世帯を含む。)は、村の福祉事務所長の証明書
オ 被保険者証の写し
(養育医療給付の決定)
第7条 村長は、申請書を受理したときは、すみやかに医療給付するか否かを決定するものとする。
2 養育医療給付を行うことを決定したときは、規則第9条第2項による養育医療券(様式第5号。以下「医療券」という。)を申請者に交付し、かつ医療券に記載した指定養育医療機関にその旨を通知するものとする。
3 また、養育医療給付を行わないことを決定したときは、すみやかにその理由を明らかにして、申請者に通知するものとする。
(医療券の取り扱い)
第8条 医療券の有効期間始期は、当該指定養育医療機関による当該医療開始の日にさかのぼる取扱いをするものとする。また、その終期は、当該医療の終了の日が該当児の満1歳の誕生日の前日を終期とする。なお、病院診療所用及び薬局用の医療券を併せて交付する場合における有効期間は、同一の有効期間とする。
2 申請者は、医療券を紛失又はき損した場合は、養育医療券再交付届(様式第6号)により届出を行い、医療券の再発行を受けるものとする。なお、申請者は、医療券をき損したため再交付を受ける場合は、き損した医療券を返還するものとする。
3 申請者は、氏名、住所、又は加入している医療保険に変更があったときは、養育医療券変更届(様式第7号)により届出を行い、医療券の再交付を受けるものとする。
(養育医療給付の継続(変更)等)
第9条 指定養育医療機関は、医療券の有効期間を過ぎて医療を継続する必要が認められる場合は、事前に養育医療継続(変更)協議書(様式第8号)を提出し、協議するものとする。
3 やむを得ない理由により当該指定養育医療機関を転院する場合は、新たに申請をするものとする。この場合の申請書には、意見書及び転院を必要とする理由を記載した医師の証明書を添付するものとする。ただし、世帯調書等は省略して差し支えないものとする。
(医療の給付)
第10条 養育医療給付は、現物給付によることを原則とし、やむを得ない事情がある場合にだけ現物給付にかえて、その費用を支給することができるものとする。
2 給付の範囲は、法第20条第3項に定められているところであるが、これらのうち移送の給付は、次により取り扱うものとする。
(1) 移送は、未熟児が指定医療機関に入院し、又は医師が特に必要と認めるものについて、承認することとし、その額は、必要とする最小限の実費とする。なお、移送に際し、介護の必要があると認められる場合は、付添人の移送費についても支給することができるものとする。
(2) 移送費等の支給対象者は、本人及びその扶養義務者の全員が、保護等を受けている場合又は前年度分(不明な場合にあっては、前前年)の所得税若しくは該当年度(不明な場合にあっては、前年度)の市町村民税が非課税である場合を対象とする。
(3) 移送費の支給を受けようとする者は、移送承認申請書(様式第10号)により申請するものとする。ただし、移送承認申請書には、次の書類を添付するものとする。
ア 移送の事実についての指定養育医療機関の医師の証明書
イ 該当費用の額に関する証拠書類
(4) 村長は移送を承認したときは、内容を審査し、移送費支給承認通知書(様式第11号)により、申請者に通知するとともに、その費用を支給するものとする。
(診療報酬の請求審査及び支払)
第11条 給付に係る診療報酬の請求、審査及び支払については、鳥取県社会保険診療報酬支払基金(以下「支払基金」という。)に委託して行うものとする。ただし、給付を受けた者が国民健康保険法(昭和33年法律第192号)に規定する被保険者である場合の該当診療報酬の審査及び支払については、鳥取県国民健康保険団体連合会(以下「国保連合会」という。)に委託して行うものとする。
2 診療報酬の請求は、支払基金に対するものについては、規則第14条第1項により、また国保連合会に対するものについては、療育取扱機関の公費負担医療に関する費用の請求に関する省令(昭和49年厚生省令第13号)の定めるところにより行うものとする。
3 指定養育医療機関は、処方せんを交付した場合は、養育医療診療報酬請求明細書の摘要欄に処方の内容又は、処方せんの写しを添付するものとする。
3 本人又は扶養義務者は、徴収金を納入通知書により納入しなければならない。
(1) 天災、その他災害により家屋等に甚大な被害を受けた者
(2) 病気等により著しく生活が困難な者
(3) その他相当な理由により徴収金の納入が困難な者
(医療保険各法との関連事項)
第13条 医療の給付を受ける本人が医療保険各法(以下「医療保険各法」という。)の被扶養者等である場合は、医療保険各法による医療の給付が優先するものとする。したがって、養育医療の給付は、いわゆる自己負担分を対象とするものとする。
(報告)
第14条 指定養育医療機関は、医療の給付を受けた者が、退院したときは、速やかに養育医療給付児童退院報告書(様式第14号)を村長に提出するものとする。
(台帳)
第15条 村長は給付の状況を明確にするため、養育医療給付台帳(様式第15号)を備え付け、その状況を明らかにしておくものとする。
(その他)
第16条 この要綱に定めるもののほか、養育医療の実施に関し、必要な事項は村長が別に定める。
附則
この要綱は、平成25年6月21日から施行し、平成25年4月1日から適用する。
附則(平成26年要綱第19号)
1 この要綱は、平成26年10月1日から施行する。
2 第1条の改正は、平成26年4月1日から適用する。
附則(平成28年要綱第12号)
(施行期日)
1 この要綱は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日(平成28年4月1日)から施行する。
(経過措置)
2 この要綱の施行の際、第1条の規定による改正前の日吉津村未熟児養育医療実施要綱、第2条の規定による改正前の日吉津村不妊治療費助成金交付要綱及び第3条の規定による改正前の日吉津村障害者地域生活支援給付費支給要綱に規定する様式による用紙で、現に残存するものは、当分の間、所要の修正を加え、なお使用することができる。
別表(第12条関係)
階層 | 世帯区分 | 徴収月額 | 加算月額 | |
A | 生活保護法による被保護世帯(単体世帯を含む) 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律による支援給付受給世帯 | 0円 | 0円 | |
B | 市町村民税非課税世帯 | 2,600円 | 260円 | |
C | 市町村民税課税世帯 | (1) 市町村民税均等割額のみ | 5,400円 | 540円 |
(2) 市町村民税所得割額がある | 7,900円 | 790円 | ||
D | 所得税課税世帯 | (1) 所得税額 15,000円以下のとき | 10,800円 | 1,080円 |
(2) 所得税額 15,001円以上40,000円以下 | 16,200円 | 1,620円 | ||
(3) 所得税額 40,001円以上70,000円以下 | 22,400円 | 2,240円 | ||
(4) 所得税額 70,001円以上183,000円以下 | 34,800円 | 3,480円 | ||
(5) 所得税額 183,001円以上403,000円以下 | 49,400円 | 4,940円 | ||
(6) 所得税額 403,001円以上703,000円以下 | 65,000円 | 6,500円 | ||
(7) 所得税額 703,001円以上1,078,000円以下 | 82,400円 | 8,240円 | ||
(8) 所得税額 1,078,001円以上1,632,000円以下 | 102,000円 | 10,200円 | ||
(9) 所得税額 1,632,001円以上2,303,000円以下 | 123,400円 | 12,340円 | ||
(10) 所得税額 2,303,001円以上3,117,000円以下 | 147,000円 | 14,700円 | ||
(11) 所得税額 3,117,001円以上4,173,000円以下 | 172,500円 | 17,250円 | ||
(12) 所得税額 4,173,001円以上5,334,000円以下 | 199,900円 | 19,990円 | ||
(13) 所得税額 5,334,001円以上6,674,000円以下 | 229,400円 | 22,940円 | ||
(14) 所得税額 6,674,001円以上 | 全額 | 26,300円~左の10% | ||
備考 | 1 この表において「均等割」とは地方税法(昭和25年法律第226号)第292条第1項第1号に規定する均等割をいい、「所得割」とは同項第2号に規定する所得割(この所得割を計算する場合には、同法第314条の7及び第314条の8並びに同法附則第5条第3項及び第5条の4第6項及び第5条の4の2第5項の規定は適用しないものとする。)をいう。 2 この表において「所得税額」とは、所得税法(昭和40年法律第33号)、租税特別措置法(昭和32年法律第26号)及び災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和22年法律第175号)の規定により計算された所得税の額をいう。ただし、所得税の額の計算においては、次の規定は適用しないものとする。 (1) 所得税法第78条第1項及び第2項(同項第1号並びに第2号及び第3号にあっては、地方税法第314条の7第1項第2号に規定する寄附金に係る部分に限る。)、第92条第1項並びに第95条第1項から第3項まで (2) 租税特別措置法第41条第1項、第2項及び第6項、第41条の2、第41条の3の2第1項、第2項、第5項及び第6項、第41条の19の2第1項、第41条の19の3第1項及び第3項、第41条の19の4第1項及び第3項 (3) 租税特別措置法等の一部を改正する法律(平成10年法律第23号)附則第12条 3 備考2の規定により所得税の額を計算する場合における所得税法第84条第1項の規定の適用については、同項中「控除対象扶養親族」とあるのは「扶養親族」と、「特定扶養親族」とあるのは「年齢18歳以上23歳未満の者」とする。 4 毎年度の別表「徴収基準額表」の適用時期は、毎年7月1日を起点として取り扱うものとする。 5 A階層以外の各層に属する世帯から2人以上の者が同時にこの表の適用を受ける場合は、その月の徴収月額の最も多額な者以外の者については、この表の加算月額により算定するものとする。 6 措置が1月未満の被措置者については、2の項(14)を除き、日割りをもって計算する。 基準月額×その月の入院期間/その月の実日数 (1) 10円未満の端数が生じた場合は、切り捨てるものとする。 7 児童に民法第877条に規定する当該児童の扶養義務者がないときは、徴収月額の決定は行わないものとする。ただし、児童本人に所得税又は市町村民税が課せられている場合は、本人につき扶養義務者に準じて徴収月額を決定するものとする。 8 世帯階層区分の認定は、当該児童の属する世帯の構成員及びそれ以外の者で現に児童を扶養しているもののうち、当該児童の扶養義務者のすべてについて、その所得税の課税の有無等により行うものである。 (1) 「児童の属する世帯」とは当該児童と生計を一にする消費経済上の一単位を指すのであって、夫婦と児童が同一家屋で生活している標準世帯は勿論のこと、父が農閑期で出稼ぎのため数か月別居している場合、病気治療のため一時土地の病院に入院している場合、父の職場の都合上他の土地で下宿し時々帰宅することを例としている場合などは、その父は児童と同一世帯に属しているものとする。 (2) 「扶養義務者」というのは、民法第877条に定められている直系血族(父母、祖父母、養父母等)、兄弟姉妹(ただし、就学児童、乳幼児等18歳未満の兄弟姉妹で未就業の者は、原則として扶養義務者としての取り扱いはしないものとする。)並びにそれ以外の三親等内の親族(叔父、叔母等)で家庭裁判所が特別の事情ありとして、特に扶養の義務を負わせるものである。ただし、児童と世帯を一にしない扶養義務者については、現に児童に対して扶養を履行している者(以下「世帯外扶養義務者」という。)のほかは、認定に際して扶養義務者としての取り扱いを行わないものとする。 9 前年分の所得税又は当該年度分の市町村民税の課税関係が判明するまでの期間にあっては、この表中「前年分の所得税の額」とあるのは「前々年分の所得税の額」と、「当該年度分の市町村民税の額」とあるのは「前年度分の市町村民税の額」と読み替えるものとする。 10 この表において「全額」とは、その月の当該措置を受けた者に係る措置に要した費用として市長が支弁する額又は費用総額から医療保険各法及び感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)の規定による負担額を差し引いた残額をいう。 |